ただの日記です。
この日記執筆時点では大学院受かりました、とはまだ断言できないのですがまあ受かりました
積極的に人に言わないだけで別に隠していることでもないですが、去年も同じところの大学院を受けました。なんとまぁ去年も大学院に受かりました。2年連続同じ大学院に受かるという経験をした人はおそらく稀有でしょう。
同じ大学院の同じ研究科に2年連続受かるとはどういうこと??と疑問符が浮かぶ方は3秒ほど考えてください。世の中不思議ですね (不思議ではない)
以下感想
基礎科目
線形代数・フーリエ変換・複素解析・ラプラス変換・統計確率・電磁気学(2題)・電気回路(2題)の中から好きな5問を選んで解きます。線形・複素・ラプラス・回路2問の5問を解きました。
固有値/固有ベクトル、対角化、ジョルダン標準形などの基本をきちんと押さえて、問題の流れに沿って解答していけば6割以上は安定しました。問題自体はそれらを基本に据えたやや応用的な問題が主ですが、問題自体の核となる知識は大体これです。
留数・留数定理・曲線/閉曲線上での積分、コーシーリーマンなどの基本的な問題です。しかし、私自身が複素関数論にそれほど勉強時間を費やさなかったので包括的に内容を説明できるほど分かってないままだったという印象。
後述する電気回路でどうせ使うため選択した。最低限の計算とラプラス変換対などは覚えたが、これもそこまで得点源とできるほど勉強をしなかったため、深い理解は得ていない。あくまで回路解析のためのツールとして覚えたついでという側面が強い。
- 電気回路1, 2
電気回路1は一般的なRLCを含む交流回路の過渡解析と定常解析。過渡解析・定常解析・複素インピーダンス・ノートン等価回路・テブナン等価回路・ゲインと位相のボード線図・複素電力・ラプラス変換などを覚えておけばかなりの高得点で安定して解ける。
電気回路2はMOSFETかオペアンプによる増幅回路の問題。例年この2パターンしか出題されていないため、勉強もしやすく安定する。今年はMOSFETは線形領域と飽和領域の問題が出たが、例年の簡単さに少し舐めていたため多少勉強不足で線形領域の問題が解けなかった。オペアンプは反転・非反転・微分回路・積分回路ぐらいは覚えていて損はないが、例年それらが直接出るというよりそれらの単純な回路にRLCがいくつか追加されたような問題が出るため、暗記即答ゲーとはいかないが、問題に沿って回路解析を行っていけば問題なく解ける。
専門科目
「通信方式」「通信ネットワーク」「光・電波工学」「情報理論」「信号処理」「論理回路と計算機システム」「データ構造とアルゴリズム」「情報セキュリティ」の9題から好きな3題を選択して解く。 普通にプログラミングとかする人なら論理回路、アルゴリズムの2題は確定で解いていい。簡単。残りはきちんと勉強すれば好きなのを取ればいい。私は上記2題と信号処理を解いた。
- 論理回路と計算機
論理回路は与えられた問題文の条件から真理値表・最簡積和形が導き出せて論理回路が書ければ普通に満点が取れる。年によってNANDだけで組めという問題もあるのでAND, NOT, OR, XORをNANDだけで表す回路ぐらいは暗記しておく方がいい。あとhalf adderとfull adderも。あとは私にとっては基礎知識だったのでとくに勉強することなどなかった。過去問はもちろん解いたが。
計算機システムは教科書1 を丸暗記すれば全部解ける。過去問と教科書を見ればわかるが、実際この本からしか出ていないので何も解説することがない。全部覚える。
- データ構造とアルゴリズム
ソート・ハッシュテーブル・木構造・ヒープ・キュー・スタック・計算量など。これこそプログラミングを日常的にする人にとっては当たり前すぎて勉強するまでもない。過去問を解いて、解けて悦に浸るだけ。たまに変な問題が出題されるがどうせ誰も解けない上、この科目はほぼ全員が選択するのでそこで得点差はつかない。その問題を捨てるだけ。
- 信号処理
フーリエ級数・連続時間フーリエ変換(FT)・サンプリング・離散時間フーリエ変換(DTFT)・離散フーリエ変換(DFT)・高速フーリエ変換(FFT)・窓関数・信号システムと伝達関数(Z変換)など、信号処理の全般が出題される。難易度は上記2つと比べるとやや高く、これらの内容を包括的に理解しておく必要がある。単純な計算問題ではなく、意味をきちんと理解しているかどうかなどの出題が多く、表面的に計算だけを覚えていたりすると足をすくわれやすい。信号システムが出た場合はきちんとZ変換で伝達関数や出力信号が求められればいいため難易度は下がる。
総評
全体で半分点数があれば受かるため、躍起になって1問もミスしてはいけないと完璧を目指す必要は特にない。
私の場合、特に専門の計算機・アルゴリズムがほぼ満点で信号処理も平均で7割は安定して取れたため専門科目の得点率は安定して高かった。なので基礎科目は実質4割程度でも全然問題なかった。基礎科目の電気回路2つがだいたい解けるので数学は実質適当にしか勉強しなかった。
面接終了後、研究室で担当教官から言われた言葉「さすが2回目という点数だった」
[2020/01/17 追記] 思い出したので追記。受かってたので点数開示しなかったんだけど、担当教官から点数は3位だったというのを聞いた。